早朝、娘を起こしに行くと、目眩で起きれないという。
風邪でも引きこんだのかと、体温計を持ってきてみる、
平熱。とりあえず、学校に休みの連絡を入れて、様子をみることにした。
それから、学校に行く行かないの問答が母子で繰り返す日々となった。
ある日、無理矢理、起きてきた娘が5〜6歩歩いたところで、しゃがみ混んでしま
った。目の前がチカチカして真っ暗になったという。
そこで、初めて尋常ではないと悟る。
病院に行き、ついた病名は起立性調節障害。
思春期には珍しい病気ではないと告げられる。
原因は、過度のダイエットや、運動不足、改善するには、ふくらはぎを鍛えて、血
が急に下がるのを防ぐこと。
この中で考えられる原因はあった。
父が4月後半、末期の十二指腸癌が見つかり、家族で看る為に、娘を連れて実家に
戻っていた。家族で囲む食事。父はやっと食べたいと行ったマグロも人齧りしただ
けで食べることができない。そんな、父をみていた娘は、段々と少食になり、それ
は体重減少に繋がった。
食べなければ体重が落ちる。ダイエットに目覚めた娘は、益々食べなくなり、1か
月で11キロも体重が落ちてしまっていた。
また、中学になってからは、電車通学で合唱部に入り運動する機会も減っていた。
更に、学校へ病名を知らせると、登下校が心配なので、親の方で送迎を
して欲しいと言われたのである。
仕事をしている私としては、毎朝、娘が学校に行くか行かないか?から始まって、
会社の出勤時間も気になる日々は、娘の将来の不安と苛立ちの連続でしかなかった
のである。